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S.SHOBEYデ ザイン帳の出現<店主コラム > [2006/9/23 コラム 記述者:店主]

 昨年10 月1800年代 後期のS.SHOBEYデザイン帳が突如出現しました。

 横浜開 港資料館の平野学芸員から 連絡があり、東京神田の古書祭りにデザイン帳が出ているとの ことで、あわてて神田に急行し確認のうえ 入手しました。紛れもなく明治10年前後の初 代正兵衛の残したものであり約700点ものさまざまなデザ インが手書きで納められてい ました。
 当時の狩野派絵師が書いたものや、刺し子、刺繍、テーブ ルクロス、タ ペストリー、色絵ハンカチ(スカ―フの元になったもの)等、の他に横浜真葛焼きのス ケッチや メモ書きもあり、大変興味深いものでした。このデザイン帳が何故流出したのか 誰の下にあったのかわか りませんが、横浜は関東大震災と戦災によって全消滅に近い事か らそれ以前に東京で人手に渡ったとお もわれます。

 初代椎野正兵衛はビジ ネスを実弟の賢三と息子の2代目正兵衛に渡した後 は、有栖川親王、伊藤博文、井上馨等 と日本美術倶楽部の前身である、龍池会の創設発展のために、終 身会員としてその身ささ げたことが昨年判りました。これもたまたま日本美術倶楽部の、創設100周年の 準備編 纂をされていた、日本橋の春風洞画廊の横井社長より突然の連絡と資料の送付を頂き、判 明した ことでした。
 このような事情から、正兵衛自らデザイン帳を誰かに渡した ものが出現したと思われ ます。100年以上も前の人達のいろいろな会話が聞こえてくる ような楽しい思いが頭を駆け巡りました。
 この一年間いろいろな人に見ていただ き研究の結果以上のことが判りまし た。